また、先日の活動中に収穫した筍で作ったおにぎりを子供達のお弁当を詰めている様子を拝見して、本当に親御さんが深く携わられているのだなと実感しました。車で移動して、山に向かって歩き出す様子を見て、ついつい子供達と遊びたくなってしまったのですが、相川さんからご指摘頂いて「手は後ろ、口はチャック」の原則を忘れてしまっていたことに気づかされました。(その後も度々子供達に声を掛けてしまい本当に申し訳ありませんでした。)
その後、山の斜面でしばらく上り下りを繰り返す様子を見学させて頂きました。普段は困ったことがあるとすぐ先生や親に声を掛ける子供達を見慣れているのですが、自分たちだけで、お互いに助け合いながら斜面を登る様子、根っ子にしがみついて一生懸命な様子に感銘を受けました。怖くて泣き出してしまう子供でも、自分で必死になって足場をみつける、本当に危険な場所でなければ時間をかけてほっておくことで、その子の持っている力が引き出されてくるのだなあと感じました。
道すがら、桑の実をみつけては夢中になって食べている子供達。普段、テレビの人形劇やアニメでは、森の中にある果物を食べるシーンがときどきあります。しかし、多くの日本の子供にとっては、私の息子を含め、実際には殆ど経験のないシーンだと思います。それが、なかよし会の子供達にとってはごく自然なことであるのは素晴らしいことだなあと思いました。
山道の横を流れる、美しい水。深い森だから、水も湧き出てくるのですね。東京の都心近くでは、わずかに残っている森でも、近くに車の音が聞こえることがよくあります。深い森の中で、水の音だけが聞こえる、しかもそれを幼い子供たちと一緒に聞いているのが新鮮でした。
お昼御飯には、お弁当の他に、畑で収穫したソラマメをその場で茹で、子供達が争って食べていました。私も頂きましたが、新鮮でとてもおいしかったです。食べ物を通じて、季節を感じる、その場で茹でるから出来上がるまでの匂いを感じたり、食べ物とのかかわりを深くできるのだなと感じました。普段、公園や山等でご飯を食べるときも、つい出来合いのお弁当などで済ませてしまうことが多いのですが、ひと手間かけることで、より豊かな時間にすることができるのですね。
今回の見学を通じて、普段の子育て、生活にも生かすことのできる、多くの気づきを得ることができました。私の住む東京の武蔵野市には、これほどの自然はありませんが、親子で、自然の中でより豊かな時間を過ごせるよう今後も心がけていきたいと思います。保育に同行させて頂いた相川さん、また、色々とお話を聞かせて頂きました皆様、子供達、本当に貴重な機会を頂きありがとうございました。今後とも、皆さまのご活躍をお祈りしております。
「土の匂いの子」を読んで見学に来てくださったお父さん、東京都 Mさんより
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