~保育講座「土の子育て」青空自主保育の26年間~ご報告

ご報告が遅くなりました。保育講座『土の子育て』は、おかげさまをもちまして全3回を通し、盛会のもとに終了いたしました。受講者数は各回とも定員に達し、鎌倉以外では藤沢、横浜、葉山、川崎、千葉などから、自主保育や野外保育団体の保育者、運営者、幼保教育に携わる方々、一般の保護者の方々にご参加をいただきました。講座ではあらかじめ受講生の皆さんから質問等を集め、それに対し相川氏と他の保育者による回答や意見交換が行われ、ノウハウの伝授だけではない興味深い場となりました。それは各回の講座終了後にも続き、昼食時間を利用した受講生間での交流、保育者間でのミニ会議などにも発展し、大変貴重で有意義な機会になったと思います。鎌倉近郊で活動する団体が定期的に情報交換や活動の連携などネットワークを組み、よりよい子育て環境ができれば・・・と受講者からの意向もみられ、今回の講座をきっかけに新たな広がりも期待出来そうです。今、全国各地で「森のようちえん」「里山保育」など、自然を生かした保育の取り組みが増え、早期教育のランキング上位に入るようにもなったと聞きます。その先駆けでもある、『なかよし会』を始めとする鎌倉の自主保育の大きな特徴の1つは、我が子が素敵な自然教育を受けられればそれで良いという満足に留まらない親たちが多いことです。親であれば誰しも、子ども達を取り巻く社会や環境が良きものになるように願うものだと思いますが、具体的な行動に移すのはなかなか難しいものです。ところが自主保育の活動をしていると、その内に様々な市民活動に出会い、目覚めてゆく親たちが少なくありません。それは鎌倉自主保育の創始者であり、リーダーでもある相川さんのお人柄に依るところが大きいと思います。氏の著書「土の匂いの子」の中にも”社会とかかわる”という章がありますが、講座の最終日ではその背景にある相川さんの人生観、思想、哲学の部分に多く触れることが出来ました。また、生まれて数年の小さな子ども達の、命を輝かせ精一杯に生きている姿を見つめる日々が、大人達の心の中に何かを芽生えさせるのかも知れません。不寛容の時代、育児困難の時代、と言われる現代において、子育てを取り巻く環境に必要なものは何か?具体的な取り組みのヒントになるものは?相川さんの青空自主保育の中にはその答えがたくさん散りばめられているのです。そんなことを、書籍『土の匂いの子』や、映画『さぁ のはらへいこう』や、今回のような講座を通して、より多くの方々と分かち合っていけたらと願い、講座の企画と運営に関わらせて頂きました。大勢の皆さまにご参加を頂き、心より感謝しております。ありがとうございました。今後とも『なかよし会』と鎌倉の青空自主保育をどうぞよろしくお願い申し上げます。保育講座「土の子育て」実行委員代表:大門幹子

青空自主保育なかよし会

青空自主保育なかよし会は、子どもたち、親たちの仲間づくりをしよう、豊かな鎌倉の自然のなかで思いっきり遊ばせようという趣旨のもと1985年に始まった会です。鎌倉中央公園を含む山崎の谷戸を中心に野外で活動しています。潮の香り、土の匂いを全身で感じながら、子どもたちと一緒に鎌倉の四季を楽しんでいます。